時代を越える原理原則と向き合う

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日々徒然

目的を失った会社は衰退あるのみ

仕事柄、社員数が数十名〜数百名の中小・中堅企業の経営者と相対する中で、コロナの影響も含め「事業転換」「事業再構築」という話になることが多いです。

特に中小企業の経営者の場合は、後継者問題、事業承継に悩みを抱える人が多いですから、会社を売却することも視野に入れて、自社の未来を考えている。

その中で、新たな事業の柱を立てることも含め、売り上げを上げるためには?という議論をするのです。

基本的に会社においては、売り上げを上げるためには

1)既存事業を強化する
2)新規事業を作る
3)M&Aで事業を買う

という選択肢があります。3番目の事業を買うという要素は色々な条件が重ならないと実現しないので、基本的には1)か2)のいずれかになります。

1)の場合は、営業を強化する。マーケティングの仕組みを考え直す、となる場合が多い。
具体的には、モノ売り→コト売りという言葉にあるように、顧客の要望や課題に合わせた提案営業、ソリューションセールスの強化をするには?という試行や、あるいはWeb戦略も含めて「売り方を変える」という発想の元、マーケティングを強化するという取り組みに帰着することも多いです。

2)の場合は、自社の強みを生かして新たなサービスを作ったり、従来の顧客とは別の市場に目を向けてみる。
あるいは完全に飛び地の新規事業を行うために知恵を絞るということになりますが、飛び地の新規事業の場合は、経営者の情報感度と、最後は「事業化に向けた執念」のようなものに起因するので、どれだけ強い意思を持ち継続し続けることができるか?という側面が強いのです。

いずれの場合にも共通していることですが、会社を大きくする、売り上げを伸ばすということは、工夫とタイミングによっては、意外とすぐ実現することもあります。

大事なことは、10年、20年と企業を存続させ続けるために何を考えるかということなのですが、意外と経営者の中にはこの「売り上げを上げる意味」「会社を大きくする意味」を考えていない人が多い。

売上というのは上げるものだ、という考えもわかりますが、売上向上はあくまでも手段、目標であり、目的ではありません。

目的を失った中で、毎年毎年、売上という数字を追い続けるというのは、社員もしんどいし、顧客にとっても不幸です。

そして何よりも経営者自身がしんどくなり、バーンアウト(=燃え尽き)状態になってしまうのです。

本来は、目の前の人、身近な人を幸せにするために会社を成長させたり、売り上げをあげたりするもののはず。
目的なき組織は、衰退していきます。

パーパス 「意義化」する経済とその先 (NewsPicksパブリッシング)という本がありますが、会社や事業の「パーパス」にフォーカスをした内容がまとめられています。

パーパスの意味としては「目的」というよりも「社会的意義」という訳に近いニュアンスで、海外の考え方や、多様な価値観の源泉についても事例として触れることができる。

僕自身全く理解できない価値観もたくさん載っていたのですが、理解できない価値観に触れるというもまた1つ、大事なことなのだと思うのです。

ではフラクタルのパーパスとは何か?

いくつかの段階がありますが、今はまず、関わってくれているメンバーとクライアントの人生が豊かになること。

具体的にはきちんとお金や環境の基盤ができ、やりたいことに挑戦することができたり、QOLが上がったり、手を差し伸べたい人たち、一緒に生きていきたい人たちと生きていくことができる環境を作りたい。

その先にあるのは、世の中の本質を追求し続けるという「フラクタル」という社名に込めた想いの実現です。

なぜ「フラクタル」という社名なのか?という理由はこの投稿に書いています。

一生付き合いたいと思える人たちと、時間を共有できる人生は幸せです。

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神里優斗

最後の泥沼までお付き合いいたします。事業開発コンサルティングを行うフラクタル株式会社の代表取締役| 時代を越える原理原則と向き合うメディア「縮尺」編集長|

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