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日々徒然

本当に頭の良い人は「オープンクエスチョン」を絶対使わない

これはあくまでもビジネス上の話ですが、僕の経験則上、本当に優秀なコンサルタントは「どんな感じですか?」「(〇〇って)どう思いますか?」といったオープンクエスチョンを絶対に使わない。

これはメールでも同様で、内容をズラズラと書いている人に限って文末に「よろしくお願いします。」と書いているのだが、何が宜しくなのだかわからない。

セールスパーソンでもイケてる人は必ず、相手に対して「A、もしくはBでいうと、どちらかといえばどっちですか?」とか「この観点についてはいかがですか?」と、必ずクローズドクエスチョンを用いる。

営業時のこの「A or B」戦略は、僕が若手時代に付いた先輩で営業の再現性が非常に高い人が用いていたテクニック。

僕も以前は、比較的抽象度が高い話をしがちだったのだが、この「A or B」戦略に出会ってからは、話の論点を明確にするマスターキーとなった。

そう、この「A or B」というのは、話の軸というか論点を明確にするという意味でも、非常に有効である。
ビジネスの例えを出すとドライになるので、例えば、好きな彼女を食事デートに誘うことを考える。

「お食事は何が好きですか?」と聞くのは最悪。これがオープンクエスチョンの典型例。

「和食と洋食、どっちが良いですか?」と聞くのは王道だが、広すぎてよくわからない。

ここで上手い「A or B」戦略を取り入れる。すなわち論点(軸)を明確にするということ。

「落ち着いて食べれる焼き鳥屋さんと、賑やかで美味しいお肉が出るバルのお店だったら、どちらかといえばどっちの気分?」と聞けば、彼女も選びやすい。論点を明確にするとはそういうことだ。

もちろん、あえてオープンクエスチョンを用いることが有効な場合というのもある。
例えば「最近どうですか」といった打ち合わせのアイスブレイク時などでは有効である。

打ち合わせ冒頭の会話は、雑談という共通理解のため例外とするが、
それ以外にもあえてオープンクエスチョンを用いる場合には、必ず「オープンクエスチョンで恐縮ですが」という一言をつける

これがあるのとないのとでは、同じようなことをざっくり質問する場合でも、天と地の差である。

「お、こいつ、わかっているな」と見てくれるのは、この観点を持っている人だけである。
そして優秀な人や格上の人というのは、まず間違いなく「相手の質問がクローズドか否か」を虚心坦懐に見ているし、クローズド以外の質問をするとゲームオーバーである可能性も高い。

ただし、ざっくりと質問をする際にあえて「オープンクエスチョンで恐縮ですが」という一言を添えると、例に漏れず「こいつは、やるな」と思ってもらえる。

若手のうちからこのコミュニケーションを意識しておくと、目上の人に引っ張り上げてもらえる。

経営者が好むのは、超具体的な話だから、相手が同等の経営者でもない限りは、抽象的な話はしないと知っておくと良い。

具体的な話というのは「固有名詞」の有無と、「数字」である。それ以外は全て抽象的な話。

特に頭の良い人に限って、メタ言語と呼ばれるような、抽象的な会話をしがち。
100歩譲って抽象的な会話が許されるのは、その人が圧倒的に社会的地位がある場合。

そうじゃない場合は、むしろ相手が話した抽象的な話を、具体に落として目線合わせをすることが大事。
その際も「具体的にいうとなんですか?」などという自爆をする人が多いこと。。若手に限らず多いから、お客さまに対して「具体的には?」ということが失礼だというくらいの感性は身につけよう。

「自分は〇〇と〇〇の要素の掛け合わせと理解をしたのですが、齟齬ないでしょうか?」というふうに、分解して合意を取るのがセールスでありコンサルの仕事の基本。受託業を行なっていきたい人は気をつけよう。

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神里優斗

最後の泥沼までお付き合いいたします。事業開発コンサルティングを行うフラクタル株式会社の代表取締役| 時代を越える原理原則と向き合うメディア「縮尺」編集長|

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