時代を越える原理原則と向き合う

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日々徒然

成長の本質

2022年も残すところあと10日となり、今年1年の振り返りをイロイロと考えるタイミングです。

会社員時代はよく「成長するには?」と言った議論が社内で繰り広げられていたわけですが、経営者となって見える景色の中で語る「成長」は、会社員時代のそれとはちょっと異なるような感覚です。

昔はぼくも「何のスキルを身につけるべきか」論争に巻き込まれながらも、それって本質なのか?と半信半疑だったりするわけですが、今となっては「目に見えるスキルとかは関係ない」と自信を持って思うようになりました。

僕らの会社はコンサルティング業ですから、いわゆる企業や経営者の困りごとを一緒に解決して、次の未来を作っていくという仕事です。

でも、実際のところ誰かの困りごとを解決したり、事業を作ったりするのに必要なのは「スキル」や「専門性」であるケースはほとんどない。

むしろ個人を主語にすると、スキルや専門性で勝負しているうちは、まだまだです。

必要なのは「どんなスキルがあるか」ではなく「どんな課題解決をできるか」ということ。
主語が相手目線であるわけです。

スキルや専門性は、コモディティになります。

例えば弁護士や税理士といった国家資格は、いわゆる「専門性」ですが、プレイヤーとして稼げるのはせいぜい1,000〜3,000万円の間くらいといったところでしょうか。

ほとんどの場合は、そんなにもない。なぜなら、コモディティとして代替可能だからです。

士業で1,000万円以上を稼げる人は、自分で開業して営業ができる人か、ビジネスサイドの領域まで言及して顧客にアドバイスができるなど、主の専門性とは異なる掛け算を持っている人です。

自分自身で経営をするようになって感じる「成長の本質」は、「覚悟」なんだと思っています。

覚悟と立場が、人を育てる。成長につながる究極の環境なのです。

自分で何とかしなければならない、何としても価値を出すのだという覚悟感が、人を大きく成長させる。

ぼく自身は2年間、会社員と会社経営の掛け持ちをしましたが、自分で全ての責任を負う立場になって初めて「あ、会社員での仕事は、遊んでいるのと同じだった」と気付かされました。

いや、それなりに仕事はしていたんです。大企業で、20代で経験できる領域としてはかなり良い立場にあったと思います。貴重な経験もたくさんした。

それでも、やっぱり遊んでいるのと同じだったと思わされるくらいに、経営をするというのは何もかもが違うのです。

自分の力で一円を稼ぐ経験は、何にも変え難い貴重な経験です。

誰かにお金を支払う経験も、集ってくれた仲間と仕事をする喜びも、何物にも変え難い経験なのです。

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神里優斗

最後の泥沼までお付き合いいたします。事業開発コンサルティングを行うフラクタル株式会社の代表取締役| 時代を越える原理原則と向き合うメディア「縮尺」編集長|

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