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間違いだらけのコンサルティング会社選び – 業績不振の相談相手に選んではいけないコンサルタント

業績不振に陥った経営者は、
藁にもすがる思いで(文字通り実際に藁にもすがって、
全く経営相談とは関係ない占い師とかに頼ったりするのもその類)、
どうすれば自社がV字回復するのか。

あるいは業績がよい会社であっても、
さらに事業を拡大するにはどうすればいいのか?
と、これまた文字通り24時間頭を悩ませていたりもする。

経営者、特にオーナー社長という人種は、
普通の人が想像できるラインの10倍、下手をしたら100倍、
常にお金儲けのことを考えているものだ。
(僕はそういう割り切った人も好きです。一緒に稼ぎましょう)

そういった悩める経営者やリーダーたちが、
変な人やコンサル会社に相談をして、ますます変になる、
みたいな事例をたくさんみてきた。
いったいなぜ、そういうことが起こるのか。

これもまた「誰が書いているんだ」と言われそうな内容ではあるが、
一旦無視して書いてみる。
(ここで僕らの実績を語ったところで、それはそれで胡散臭いし、
かといって言い訳を並べたところでしょうもないので、
いったんそういう反論は無視するものとする)

コンサルタントはあなたのためではなく、
自分のためにコンサルティングをしている

まず知っておいてほしいことは、
経営コンサルタントという人種は
コンサル会社に勤めるサラリーマンであるということだ。
あなたと違って経営者ではない。

だからこそ、9割のコンサルタントたちはあなたの会社のためではなく、
会社から与えられた売上目標(粗利目標)のために仕事をしている。

それがダメだというわけではなく、
構造的にそういうものだと知った上で、コンサル会社を、
ひいてはその中で自分と相性がいいコンサルタントを選ぶべきである。

会社のブランドや実績を見ることも大事ではあるが、
それ以上にコンサルティングを受ける上で大切なことは、
経営者であるあなた自身との相性であると知ろう。

経営コンサルタントは、経営のプロではない。

あくまでも経営支援の業務を行うわけであり、
経営者にプロとそうではない微妙な人がいる通り、
経営支援業務を行うコンサルタントたちも
プロフェッショナルとそれ以外が2種類存在する。

エース級のコンサルタントは基本的にアサインされない

これも酷な話ではあるが、あなたごときの会社(失礼)に、
そのコンサル会社のエース級のコンサルタントが投入されることはまずないと知ろう。

たとえ契約前のプレゼンに、
どれだけ実績と経歴のあるコンサルタントが出てきたとしても、
実際のプロジェクトが始まったら2〜3人のプロジェクトチームは基本的に若手であり、
リーダーやPM(プロジェクトマネージャー)として名を連ねる人は
3ヶ月に一度の報告会のみ参加するケースも少なくない。

「プレゼンの時だけすごい人が登場しやがって」と言ったところで、
人件費のバランスを考えればコンサル会社側も当然のことをしているので、
それを嘆いてもしょうがない。

コンサルタント選びも”結局はヒト”なのだから、
そういうものだと知った上で、
自分と二人三脚をしてくれるキーマンを1人でも見つけるために、
いろんな会社やメンバーを見るのだ。

口上手なコンサルタントは基本的にNG。
饒舌でなくとも信頼できる相手をパートナーに

これまたコンサル会社の構造的な問題で、
外から見ると不思議な話なのだが、
口上手なコンサルタント(ようは営業ができる=受注ができる人)が
評価される世界である。

当然と言えば当然かもしれないが、
顧客側からすると評価されるべき本来のコンサルタントというのは、
自社の業績を向上させるだとか。
一緒になって成果を出すために汗をかいてくれたコンサルタントなわけである。

しかし、評価の世界では必ずしも
「業績向上に寄与してくれたコンサルタント」よりも、
「成果は出ずとも次々とプロジェクトを受注するコンサルタント」の方が評価されるわけであり、
その構造を知らないとコンサル会社に搾取されてご臨終である。

あなたごときの会社(失礼)が
1社、3ヶ月や半年間のプロジェクトを経たうえで、
「成果が出ませんでした。はい、終了」となったところで、
コンサル会社は痛くも痒くもない。

担当したコンサルタントやその上席の人から
「成果が出ませんでしたので、次の提案をさせていただきます」と、
追加の提案が来ることをお約束しよう。

それなら今流行りの「プロ人材」や「フリーランス人材」はどうなのか

結論から言うと、アリだと思う。
アリだとは思うが、これもまた人の見極めがとても難しい。

何かの領域で「プロの人材」と呼ばれる人は、
「元・すごい人」であることが大半であり、
逆に20代や30代の現役世代でキレキレの人がいたとしても、
相対的な年齢や経験の薄さから敬遠されることが多い。

これは顧客側にとってはとても大きな機会損失で、
求めているのは「アドバイス」ではなく「実務」であったり、
実行における伴走支援であるはずである。

それにはもちろん上質な知恵があってこそなのだが、
自社では形にできないからこそ、
それを助けてくれる外部の力を求めているのではないか。

見定めるポイントは、「スキルや会社での経験」ではなく
「支援の実績と成果(失敗事例でもいい)」を見ること。
そして、信頼できるパートナーであるかどうかと言うこと。

信頼できるパートナーであるかどうかを見定めるために、
まずは3ヶ月間のお付き合いからしてみる、などから始めてみても良いと思う。

レスポンスの速さ、具体的な行動、
知恵のアウトプットがあるかどうか、泥臭いことを厭わないか、
などなど実際に一緒に仕事をしてみないとわからないことも多い。

実際に僕らが顧客側へ入り込ませていただくと、
特に中小・中堅企業の社員の方々からは
「ここまでやるのか」と驚愕されることが多いくらい、
目の前の仕事にプロフェッショナルで取り組む。

それゆえにコンサル業を生業とする人種の人たちは、
燃え尽き症候群のようなものに苛まれる人も多いわけだが、
とは言え本当のプロの人たちと一緒に仕事をする数ヶ月間と言う時間は、
社員の人たちにとってもかけがえのない刺激になると思う。

ちなみに、別の会でもきちんと書こうと思うが、
プロ人材やフリーランス人材を斡旋する事業者は多い。

その会社の立ち位置はあくまでも
「プロの人材の紹介のプロ」であって、
経営や事業のプロではないと知ろう。

そして付け加えるなら、
プロ人材の紹介も適当にやっている営業マンも多い。
僕自身がその界隈で多くの人と仕事をしてきたからとてもよくわかる。

プロ人材、フリーランス人材などと
業務委託契約(いわゆるコンサル契約)を結んで業務を依頼する場合は、
「はじめての業務委託を依頼するには」という
注意点とかを教えてくれる人からイロイロと聞いてみたほうが吉。

断じてその業界の営業パーソンから聞いてはいけなく、
実際に発注した経験がある経営者の方であるとか、
実際に業務委託契約でプロとして企業に参画している人から生の声を聞くのだ。

外から見ている以上に難しいポイントがたくさんある。

結論、「この人となら悪い時でも一緒に頑張れる」と思える相手を選ぼう

綺麗な事業戦略も、華麗なるマーケティングも、
絵に書いた通り当初の計画通りに物事が進むことは絶対にない。

それは百戦錬磨の経営者、
リーダーのあなたであれば百も承知の事実であろう。

であれば、「成果を出してくれそうな人」ではなくて、
「成果が出せない苦しいときも一緒に頑張れる相手」を選ぶべきである。

もちろん、経営相談をする相手としては、知識や経験、スキルも大事。
それはプロフェッショナルとして水準以上のラインは超えて然るべき。

一方で、べらぼうに優秀なコンサルタントでも、
一緒に頑張っていきたいと思えない
(この人とご飯を分け合って食べたいと思えない)相手とは、
中長期的にタッグになって成果に向かっていくことはできないわけで、
断じて華麗なる経歴や実績に目眩しされて
「こんなに優秀な人ならば」と契約はしないことです。

結局、プライベートもビジネスも、
パートナーというのは調子が悪い時、
しんどい時に一緒になって頑張りたいと思える相手か、
という点が何よりも大切だと僕は思うのだがいかがだろうか。


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神里優斗

最後の泥沼までお付き合いいたします。事業開発コンサルティングを行うフラクタル株式会社の代表取締役| 時代を越える原理原則と向き合うメディア「縮尺」編集長|

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