時代を越える原理原則と向き合う

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日々徒然

継続する新規事業を生み出す

「新規事業」「新たな売上の柱を作る」「新しいビジネスモデルを」という言葉を連発しているうちは、新しい事業が生まれることはありません。

正確には「継続し続ける新しい事業」が生まれることはない。何故ならば「新規事業」という抽象的なマジックワードを使っているうちは、ほぼ思考停止の状態だからです。

そもそも唯一無二のビジネスモデルを持っている企業というのは、どれだけ存在するでしょうか?

仮にとんでもなく画期的なビジネスモデルが出来上がったとしても、

1、誰にも需要がない

2、あっという間に誰かに真似される

のいずれかです。これは経営者であれば誰しもが分かる部分。何故ならば、あなたも誰かの(どこかの企業の)ビジネスモデルを真似して、自社の事業が成り立っているはずだからです。

新規事業をやりたいと考える経営者の背景には、既存事業がジリ貧だから、別の柱を作りたいという欲があります。

そういう人に限って、「簡単で、手頃に参入できる新規事業」を求めがちですが、そんなものはとっくに多くの人がやっている。

やっていないのであれば、市場が無いか、飽きられたか、のいずれかです。

本来、新規事業のタネというのは、既存の事業、既存のお客様へのサービス提供の中に眠っています。社員の振る舞いひとつをとっても、まだまだできることはあるはずなのです。

綺麗なフレームワークも、〇〇分析も必要ありません。愚直に目の前のお客様への価値を、日々1ミリでも進化させることに知恵を絞るのです。そのためにまず経営者自身が勉強しなければならない。

例えば、お客様への気遣い、メールや資料の言葉ひとつをとっても、できることはまだまだあります。

打合せの際には、冒頭に必ず前提条件の確認する(目線合わせをする)。その上で要点を話し、相手の反応を見て必要であれば端的に補足をしていく。

こういう当たり前のことを、当たり前に出来ていない営業は多い。このやり方を少しずつでも変化させていくだけで、売上向上にすぐ繋がります。

特に今までそういったことをやれていなかった中小企業であれば、間違いなくそこが価値となり差別化になる。

末端の社員までその意識を徹底すると、必ずお客様に選んでいただける会社になる。その中で新たな要望が生まれ、その新たな要望に応えようとする。

それが気付けば形になる、というのが本来の新規事業の在り方だと思うのです。

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神里優斗

最後の泥沼までお付き合いいたします。事業開発コンサルティングを行うフラクタル株式会社の代表取締役| 時代を越える原理原則と向き合うメディア「縮尺」編集長|

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