時代を越える原理原則と向き合う

時代に流されない「原理原則」を経営者に突きつけるメディア『縮尺』。理念経営のための確かな「物差し」を、フラクタル社メンバーが思考の現場からお届けします。

日々徒然

「企業」より「家業」こそが永続する?外資系トップに教わった、300年続くブランドの原理原則

とある外資系メーカーの日本法人社長の方に、大阪のワインバーに連れていっていただいた。

大阪オフィスから歩いて数分のところにあり、よくお店の前を通っていて、いつか行ってみたいと思っていた先らしい。

2次会まで込みで18時半から22時頃までいたと思う。2人でワインボトルを2本開けて、最後は僕もヘロヘロだったのだけど、仕事の話はほぼせず、生い立ち成り立ち世界観を含めて人間として語り合う時間は本当に良い時間だった。

とても外には出せないタブーのような話がたくさん出てきたのだけど、中でも印象に残っている(かつ書いても大丈夫)な話をいくつか書いてみる。

「企業」から「家業」への逆転。ヨーロッパの老舗が100年単位で守り抜くもの

僕自身はよく、以前から「家業から企業への脱皮」というような表現を語ってきた。

家業と企業では目的が異なる。企業は永続発展、利益の向上を目的にしているわけで、特に中小企業のオーナー社長に向けてコンサルティングを行う際は、事業をし続ける目的を議論するところから始めることもある。

フラクタルを立ち上げたのは、あくまでも家業にこだわるため。僕自身が死んだら終わりだし、会社の経営を誰かに譲るわけでもない。

というような話をしながらワインを飲んでいる中で言われたのは、「家業であることが必ずしも、永続発展しないというわけではないのでは」と。

僕が今まで目にしてきた「数十年」とかいう単位ではなく、「たとえばヨーロッパの老舗のブランドとかは、100年以上にわたって家業でやっているところも少なくない」と。

これにはものすごくハッとさせられる視点で、本気で「300年続くためには?」という視点で事業やブランドを維持し続けている。事業をやり続けていく上で一番大切な「原動力のようなもの」は、家業で伝播することで最も伝わるのでは?と。

僕の今の事業で、300年先のことを考える視座は正直イメージが湧かないけれど、「100年」という単位であれば見える景色は違ってくる。

クライアントの事業や製品、ブランドや哲学というのは、100年後も残っている。

そういった時流を、知識ではなく教養の球体全域で持って感じて、100年後も残る仕事をしたい。強くそう思った。

10年で変わる「常識」を捨て、300年普遍の「原理原則」を視座に置く

社長と話していて感じるのは、ものすごくグローバル視点だということ。

外資系の企業なのでビジネス的に複数国に跨って事業を行なっているというのもあると思うけど、それ以上に人としての感覚が広い。文字通りグローバルな感覚を持っていて、教養とか知識のレベルでも日本とかアジアとかの枠を超えている。僕にはそれがものすごく魅力的に感じた。

特にヨーロッパの「時間を味方にする」という風土や文化形成の感覚があるのは素晴らしいな思う。
上で書いた「300年続く思想」みたいなところも、複数の時代に跨っても残り続けるという時間感覚があるわけで。

”広い”だけでなく”長い”という感覚を持っているからこそ、「今この瞬間の時代の常識」のようなものを超越した原理原則を見極められるのだ。

常識なんていうのは偏見だし、10年単位であっという間に書き替わる。

それこそ現代社会で(かつ例えば日本で)タブーとされているような常識なんていうのも、ひとつ時代が違えばただの偏見だし、人間の集団心理が決めた不安定なものでしかないわけで。

300年、何かを残し続けるために本当に大事なこと、人間ルールの善悪を超越した宇宙の原理のようなものがきっとある。

そんな話を語り合っていました。ワインは酔います。

たかが30年と少ししか生きていない僕が、100年後にも何かを遺したいと強く感じた時間で。

もっともっと人間としての幹の太さを磨いていくこと、その時間軸での生き様をまるで年輪を描く大木のように重ねていくこと。そんなことを考えながら帰路につきました。

広く、深く、大きな教養を磨くこと。時間を味方につける生き方をアップデートすること。

30代の生き方がもっと楽しくなりました。


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神里優斗

最後の泥沼までお付き合いいたします。事業開発コンサルティングを行うフラクタル株式会社の代表取締役| 時代を越える原理原則と向き合うメディア「縮尺」編集長|

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