時代を越える原理原則と向き合う

時代に流されない「原理原則」を経営者に突きつけるメディア『縮尺』。理念経営のための確かな「物差し」を、フラクタル社メンバーが思考の現場からお届けします。

起業の心得

起業後の仲間集めの難しさの2つの要因

起業の心得」というカテゴリーで、
事業を興す時に考えていたこと・考えていることをメモ的に随時投稿していきます。

起業して一定度、仲間集めを行い事業拡大を図っていくタイミングでは、
代表自身とメンバーの品質ギャップの壁にぶつかる。

僕の周りを見ていても、
独立をした人、
フリーランスや個人事業的に仕事を始めて、
自分一人で最低限の仕事を回して行くことができる状態から、
いかにチーム作りを行うかという脱皮に苦しんでいる人たちがとても多いように思う。

大きく要因は2つあって、
1つはメンバー集めの難しさ、
もう1つは当たり前のギャップがあると思う。

メンバー集めの難しさの2つの要因

「いい人を集めるのが難しい」と言いながら永遠と仲間集めができず、
自分自身の1人プレイヤーで終始してしまっている人の共通項は、

1、タスクベースでしか切り出しができない
2、自分より優秀な人(経験豊富な人)をマネジメントできない

の2つに集約される。

まず1つ目の「仕事をタスクでしか切り出すことができない」という部分は、
自分がやっている領域を「細分化して」「言語化する」という、
そもそもの入り口にハードルがある。

フリーランスや業務委託で仕事を受ける人は多くの場合、
自身の過去の経験則から仕事を行なっている場合が多いのだけれど、
その経験則が自分にとっては「なぜ、そうなるのか」を考えたこともないし、
分解して説明することができない。

野球でボールを投げることができても、
どのようにしてボールを投げるのか?を
論理的に説明できる人がほとんどいないのと同じ理屈。

思考力というのは頭の運動神経なので、
自分が考えたことやったことの全てに対して
「理由はよくわからない」という事象が発生してしまうのだ。

結果的に「自分でやった方が早い」という自明の理に帰結してしまい、
人に仕事を依頼できず、自分一人で抱えてパンクしてキャパが飽和する、
というこれまた当然の結果に飲み込まれていってしまう。

そんな人へ具体的なアドバイスを1つ。

自分の言動全ての意図・背景を書き出してみること。
そして、それを誰かと議論すること。

誰かと議論して初めて
「質問される」→「伝わらない」→「言語化が足りない」
ということに気づき、そこで初めてPDCAサイクルが回るようになるのだ。

番外編)営業と納品が別の担当によることのギャップ

よくある質問で「代表自身が営業して受注し、
納品を別のメンバーに依頼すると、ギャップが生じないか?」というもの。

これは経験則に基づく良い質問だと思う。

そのギャップを生じないようにするのが代表の仕事であり、
自分なりの解を知恵を絞って欲しいとも思うのだが、
そう言っては冷たいので、僕が意識しているポイントを1つ。

「営業」というフェーズを以下の2つに分類する。

1)見込み顧客の創出
2)実商談(クロージング)

特に、コンサルティング業を含む受託業の商流を考えると、代

表が行わないといけないことは実は「見込み顧客の創出」までで良い。

実際の商談や提案、
クロージングフェーズでメンバーを同席させてもなんら問題はなく、
そこで期待値を適切にコントロールすることができるようになる。

ようは自分一人で営業しきらず、
メンバーをうまく巻き込んでいくのだ。

あくまでも1つの考え方であるし、
実際には僕自身が契約まで頂いてきた後で、
納品をメンバーへ依頼するケースも少なくないのだが、こちらは応用編。

まずは商談〜提案の場面でメンバーにうまく関わってもらう、
というところからスタートしてみてはいかがだろうか。

「自分よりも優秀」かつ「自分の下で働いてくれる人」の式の答えは”解なし”

さて、話は戻って、仲間集めが難しい要因2つ目の
「自分より優秀な人(経験豊富な人)をマネジメントできない」という
問題が起こる要因としては、解いている問題が間違っているという可能性が非常に高い。

「自分よりも優秀」かつ
「自分の下で働いてくれる人」の式の答えは”解なし”である。

自分自身よりも優秀な人、
あるいは経験豊富な人をマネジメントできる人間的な器になる、
もしくはその仕組み作りを行う必要がある。

自分よりも優秀な人、経験豊富な人に対して、
気持ちよく働いてもらうための「理由作り」を徹底的に考える。

フラクタルのような業務委託中心の事業モデルであれば
分かりやすい訴求点は「商流」である。
ようは魅力的なプロジェクトをつくり、
業務委託で依頼し、メンバーの経験と実績にしてもらう。

当然、会社の立場として案件を右から左にやっているわけではない。
コンサルティング業の品質担保というのはそんなに簡単な話ではない。

しっかりとクライアントの期待値と要件を握ってきた上で、依頼をする。
実績と経験をシェアできるように、
プロジェクトをマネジメントしていくための、
いわゆる「PM(プロマネ)力」が重要。

その中でもPMに求められるのは、
進捗管理とかスケジュールとかそういうものではなく、
何よりも「クライアントの期待値を外さない」ということ。

期待されていることを精緻に把握し、
アウトプットが常に期待値を超えるようにマネージしていく。
そのためには必要に応じて期待値を緩和することも必要。

そうやって自分の周りに「魅力的な座席」を作っていくことで、
「その席に座ると良い思いができる」という構造を作り出す。

良い思いというのは、人によって違うがフィーであり、
経験であり、実績であり、成長であるわけで。

ポイントは「一緒にいると良い思いができること」そして「その魅力的な座席には限りがあること」である。

依頼する人が増えていくことによって、
必然的に「優秀な人たちが」「自律・自走する」ための競争構造が生まれる。
これが理想的な組織作りの考え方の1つだと僕は思う。
自社の組織作り、マネジメントに役立てて欲しい。

経営者、代表とメンバーとの当たり前のギャップについては、
次の記事で書きたいと思う。

 
追記)続きはこちら。

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神里優斗

最後の泥沼までお付き合いいたします。事業開発コンサルティングを行うフラクタル株式会社の代表取締役| 時代を越える原理原則と向き合うメディア「縮尺」編集長|

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