時代を越える原理原則と向き合う

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哲学

経営を「自然観」で捉える、ということ

「経営を、事業観でも社会観でもなく、自然観で捉える」

事業観なら、何をやるか。
社会観なら、何のためにやるか。
では、自然観とは何だろう。

「どうすれば、自ずとそうなるのか」を考えることなのではないかと思う。
組織を動かそうとすると、つい人を動かそうとする。

もっと主体的に動いてほしい。
もっと情報共有してほしい。
もっとこう判断してほしい。

でも、人に「こう動いて」と言い続けなければ動かない組織は、
本当に機能していると言えるのだろうか。

自然界を考えると、木を直接引っ張って伸ばすことはできない。
できるのは、土を整え、水や光が届くようにすること。

組織も同じなのかもしれない。

情報が流れること。
役割がわかること。
判断するための基準があること。
人と人との関係が機能していること。

そういう、普段は目に見えないものを整えることで、
人や組織が自ずと動き始める。

一方で、事業や数字はわかりやすい。

売上が上がった。利益が出た。人が増えた。
目に見えるし、短い時間でも変化がわかる。
だから、人間はそちらに飛びつきやすい。

一方で自然は、そんな時間軸では動いていない。

土を整えたからといって、翌日に木が大きくなるわけではない。
今日見えている姿だけで、その木が健やかに育っているのかを判断することもできない。

自然はもっとロングスパンで、連続している。

組織も同じなのかもしれない。

今日の数字だけでは見えないものがある。
一つの出来事だけを切り取っても、わからないことがある。

文化も、信頼も、人の成長も、組織の強さも、時間の中で少しずつ形になっていく。
だから経営には、目の前の数字を見る目と同時に、
その奥でゆっくり動いているものを見る目が必要なのだと思う。

『天空の城ラピュタ』で、シータが言う。
「人は土から離れては生きられないのよ」

どれだけ高く飛べても、どれだけすごい技術を持っていても、
根っこから離れてしまえば続かない。
数字や事業という、目に見えるものだけで飛ぼうとしないこと。
土を見て、根を見て、時間を見る。

経営を「自然観」で捉えるということは、
そんな当たり前のことに戻ることなんだと思う。


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